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東京から富士山を望む
日本の象徴として世界的にも有名な富士山は、古くから人々を魅了し続けてきました。歴史を振り返ってみても、多くの日本の芸術家たちが、均整のとれたその美しい火山の姿を四季を通じて表現することに打ち込んできたのです。
日本の伝説的な浮世絵師である葛飾北斎は、木版画「神奈川沖浪裏」の作者として世界的に知られています。この作品は、2024年度から使用される新千円札の裏側を飾ることになりました。北斎は、「神奈川沖浪裏」を含む「富嶽三十六景」という風景版画の連作で、聖なる山、富士山のさまざまな美しい表情を描きだすことに挑戦しています。
連作のひとつに「凱風快晴(がいふうかいせい)」という作品があります。「赤富士」とも呼ばれるこの作品は、晴れた日に富士の山肌を朝日が赤く染める珍しい現象を描いたものです。
もう一つ、富士山で起こる雄大な自然現象に、日の出や日没のタイミングで太陽と山頂が重なったときに生じる「ダイヤモンド富士」があります。ダイヤモンドのように輝く太陽の光と、黒く浮かび上がった山のシルエットが織りなす美しい光景で、皆さんも、運が良ければ見ることができるかもしれません。
東京から見て南西方向に位置する富士山は、静岡県と山梨県にまたがってそびえる山です。標高は3,376m。7~9月は日本で最も高いこの山に登り、山頂で息をのむほど美しい日の出を拝むことができます。
富士山に足を運ばずとも、もっと気軽に遠くから聖なる山、富士山を愛でることもできます。都会の高層ビルの向こうに雪を頂いた姿を見せるなど、富士山は東京を含むさまざまな場所から望むことができるのです。東京から富士山を拝むベストシーズンは冬。特に空気が澄んでいる早朝や夕方がおすすめです。
今回は、写真好きとしておすすめしたい、素晴らしい富士山の風景が楽しめる東京のスポットをリストにまとめてみました。
東京都庁 第一庁舎
東京都庁第一庁舎はツインタワーになっており、その双方に展望台があります。地上202mから眼下に広がる東京の街並みと富士山を眺めながら、カフェでお茶をしたり土産を買ったりして楽しみましょう。
開室時間:
【南展望室】9:30~23:00(毎月第1・第3火曜日は休室。但し、1月1日を除く12月29日~1月3日も休室)
【北展望室】現在は改修工事のため休室中。2020年1月中旬に再開予定
入室料:無料
最寄り駅:都庁前駅(都営大江戸線)
所在地:東京都新宿区西新宿2-8-1
http://www.yokoso.metro.tokyo.jp/tenbou/index.html
東京のシンボルである高さ333mの電波塔。高さ150メートルにメインデッキ、高さ250メートルにトップデッキと二つの展望台から、富士山を拝むことができます。
営業時間:
【メインデッキ】 9:00~23:00 (最終入場 22:30)
【トップデッキツアー】 9:00~22:45 (最終ツアー 22:00~22:15)
入場料:年齢、人数、コースなどによる。
最寄り駅:赤羽橋駅(都営大江戸線)、神谷町駅(東京メトロ日比谷線)
所在地:東京都港区芝公園4-2-8
https://www.tokyotower.co.jp/observatory/index.html
東京スカイツリー
2019年7月現在、ドバイの多目的超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」に次いで世界第二位の高さを誇る建造物、東京スカイツリー。ここからは、大都市東京の壮大な景色が眺めることができます。地上350mと450mの二箇所に設置された展望デッキは、はるか遠くにそびえる富士山を拝むのにも十分な高さです。
営業時間:8:00~22:00
入場料:年齢・人数・予約/当日などによる。
最寄り駅:とうきょうスカイツリー駅(東武スカイツリーライン)、押上(スカイツリー前)駅(東京メトロ半蔵門線)
所在地:東京都墨田区押上1-1-2
http://www.tokyo-skytree.jp/floor/
六本木ヒルズ
六本木ヒルズ森タワーの最上層部にある、高さ270mの屋外展望台スカイデッキ。富士山とともに、迫力ある都心の風景を360度見渡すことができます。スカイデッキの直下、地上250mに位置する屋内展望台「東京シティビュー」からも、都内の素晴らしい全景が望めます。これらの展望台は森美術館とつながっており、現代美術を楽しめるだけでなく、展覧会のテーマに沿った期間限定の飲食店や常設のレストランで、おいしい食事も堪能できます。
営業時間:
【スカイデッキ】11:00~20:00
【東京シティビュー】10:00~23:00(金曜日、土曜日、祝日前日は10:00~25:00)
入場料:東京シティビューは一般1,800円。屋外展望台のスカイデッキは500円の追加料金が必要(チケットには森美術館への入館料も含まれる)
最寄り駅:六本木駅(都営大江戸線、東京メトロ日比谷線)
所在地:東京都港区六本木6-10-1
https://tcv.roppongihills.com/jp/index.html
文京シビックセンター
東京ドームの北側に位置する文京シビックセンターでは、25階にある高さ105メートルの展望ラウンジから富士山を望むことができます。
開館時間:9:00~20:30(5月第3日曜日と12月29日~1月3日は休館)
入館料:無料
最寄り駅:後楽園駅(東京メトロ 丸ノ内線・南北線)、春日駅(都営三田線・大江戸線)
所在地:文京区春日1-16-21
https://www.city.bunkyo.lg.jp/bunka/kanko/osusume/lounge.html
キャロットタワー世田谷
キャロットタワー世田谷は、26階建ての商業施設です。最上階のスカイキャロット展望ロビーで富士山を望むことができます。
営業時間:9 :00~23 :00
入場料:無料
最寄り駅:三軒茶屋駅(東急田園都市線、東急世田谷線)
所在地:東京都世田谷区太子堂4-1-1
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/012/002/d00004091.html
タワーホール船堀
タワーホール船堀の7階まで行き、エレベーターを乗り換え船堀タワー展望室へ。地上115mの高さから富士山を拝むことができます。
開室時間:9:00~21:30
入室料:無料
最寄り駅:船堀駅(都営新宿線)
所在地:東京都江戸川区船堀4-1-1
羽田空港 国内線第1旅客ターミナル
国内線第1旅客ターミナルにある展望デッキでは、遠くに富士山がそびえる雄大な景色を背に、間近で飛行機を眺めることができます。
開場時間:6:30~22:00
料金:無料
最寄り駅:羽田空港国内線ターミナル(京急線)、羽田空港第1ビル駅(東京モノレール)
所在地:東京都大田区羽田空港第1旅客ターミナル3-3-2
https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/service_facilities/view_deck/
ゆりかもめ
自動運転走行する列車、ゆりかもめの車窓からは、海や人工島お台場の景色を堪能することができます。日中は富士山、夜は水面に映るレインボーブリッジの眺めも楽しめます。豊洲行きに乗車している場合は、芝浦ふ頭駅とテレコムセンター駅間で進行方向右側に富士山を見ることができます。
運賃:大人(切符)190円~380円
所在地:新橋―豊洲
http://www.yurikamome.co.jp/
富士見テラス
東久留米駅2階にある富士見テラスからは、道路を挟んだビルの間に美しい富士山を拝むことができます。
最寄り駅:東久留米駅(西武池袋線)
所在地:東京都東久留米市本町1-8
http://www.city.higashikurume.lg.jp/shisei/profile/midokoro/1000082.html
鶴牧西公園
3月下旬から4月上旬にかけては、圧巻の桜の奥にそびえる富士山を望むことができます。
開園時間:いつでも入園可能
入園料:無料
最寄り駅:唐木田駅(小田急多摩線)
所在地:東京都多摩市鶴牧2-18
http://www.city.tama.lg.jp/0000003155.html
東京西部、八王子に位置する標高599mの高尾山では、山頂から素晴らしい富士山を望むことができます。地元のスイーツを食べたり、薬王院を訪れるのもおすすめ。12月は高い確率で珍しいダイヤモンド富士を拝むことができます!
最寄り駅:高尾山口駅(京王高尾線)
*山頂へは、高尾山口より徒歩で約1時間40分ほど(ハイキングコースによる。)途中まではケーブルカー、リフトの利用も可能。
所在地:東京都八王子市高尾町
https://www.takaotozan.co.jp/course/#h3_03
この記事は、マチルド・ルビオが執筆しました。
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